ちょっと気になるパワーの話
第3弾

“ハイオクガソリンを使うとパワーは上がるの?”


ガソリンスタンドへ給油しに行くと 車を見れば解りそうなものなのに
わざわざ ”ハイオクですか?” と聞かれることが多いですね 
ガソリンスタンドの立場に立てば 売上を増やすには当然かもしれませんが

”ハイオク”
 名前の響きからすると 入れただけでパワーアップして速く走れそうですが
でも 1リットルあたり 約10円UPの 効果はあるのでしょうか?

これが エンジンによって 必ずしも相性が良いわけではありません

勿論 エンジンの特性上 ”ハイオクガソリン”が必要な車が多いのも事実です。
必要な理由としては パワーの為だったり、排気ガスの清浄化(燃費の向上も含め)
の為だったり さまざまですが・・・・・。

ハイオクガソリンは 簡単に言うと レギュラーガソリンよりも
火が着きにくい(発火温度が高い)ガソリンなんです。

では 何故火が着きにくいのか?
一つの例をとれば パワーを向上させるために エンジンの圧縮比を上げたり
点火時期を進めたりすることがありますが このときエンジンのシリンダー内は
通常よりも 高温となります 火が着きやすいガソリンを使用していると
当然、予定の点火時期よりも 早く火が着いてしまい ノッキング等の原因となります。
そうした現象を防止する為に調整されたガソリンだからです。
(オクタン価等について 興味のある方は勉強してみてください。)

そんな訳で ハイオクガソリンを必要としない一般車が使用したとしても
必ずしも パワーアップする訳ではなく 燃焼速度が遅くなる為
逆にパワーダウンの可能性すらあるのです。
ハイオクガソリンを使用するには エンジン調整をしなければ効果は期待できません
 ノーマルのままでは 急加速や高負荷時にノッキングは発生しにくくなりますが
エンジンにかかる負担が大きく 故障の原因にもなると思われます。

余談ですが 相当昔(10年以上だと思います。)になりますが
レース用2サイクルエンジンでガソリンの比較テストをしたことがあります。
結果は、なんと ハイオク、アブガス、トリック、等 レースでもおなじみの
ガソリンを抑えてレギュラーガソリンが最高馬力をたたき出しました。
雑誌の企画で 実施したテストでしたが 記事になりませんでした。

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